しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年10月2日(日)

きょうの潮流

 「いろいろ守ってます! 私たちJ★ガール」。夢を守る、自分の時間を守る、子どもとの時間を守る。女性が活躍でき、働きやすい環境が整っています▼防衛省・自衛隊がホームページで女性自衛官の魅力を伝えています。学歴や性別に関係なく平等に機会が与えられ、いきいきと働ける。パイロットにもなれるし、語学も学べる。活躍の場がひろがることで、その数も増えていると▼小学生のときに東日本大震災で被災した五ノ井里奈さんもあこがれていました。避難所で支援活動にあたっていた女性自衛官との出会い。それがきっかけとなり、自身も夢を抱いて入隊しながら、性暴力によって断ち切られました▼こんな実態だったとは。実名と顔をさらしながらの懸命の訴えは連帯の輪をひろげ、防衛省トップが被害の事実を認めて謝罪しました。遅すぎる対応とはいえ、巨大な軍事組織にたったひとりで立ち向かい、非を認めさせるところまで追いつめたのです▼加害者からの直接謝罪とともに、今後は自分のような被害者を二度とださないことを求めた五ノ井さん。再発防止にむけ、組織を根本的に改善してほしいと。ゆがんだ人権感覚や隠ぺい体質をはじめ、自衛隊が抱える課題は重く、とりくむべき改革は多い▼人間としての尊厳を傷つけられ、夢や希望を奪われた五ノ井さん。「23歳、自分の意志を曲げず、これからも強く生きます」。そう発信した思いにこたえるためにも、性暴力や性差別を一掃する社会の実現を、力をあわせて。


pageup