2022年9月28日(水)
米から「国葬反対」
NYの日本人有志が行進
サンフランシスコ総領事館前で集会
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【ニューヨーク=石黒みずほ】ニューヨークで26日、在米日本人有志による安倍晋三元首相の国葬に対する抗議行動が行われました。参加者は小太鼓のリズムに合わせて「国葬反対」と唱和し、ニューヨーク公共図書館から日本総領事館までを行進しました。
参加者は発着地点で声明文を読み上げました。当日が「核兵器全面廃絶国際デー」であることにふれ、安倍氏が被爆者はじめ核廃絶を求める世界中の人々を裏切り核共有を主張したことや、憲法に反する軍拡を進めてきたと指摘。それぞれの参加者が安倍氏や国葬開催への怒りの声を上げました。
総領事館では声明文などを手渡し、大使館や政府に伝えるよう要請。担当者は「必ず届けます」と応じました。
参加した大学院生は「安倍さんは、女性や障がい者など立場が弱い人をより生きづらくした。『慰安婦』問題でも歴史に向き合わず日本をファシズムに導いた人だ」と憤ります。「国民が何も言わずに国葬が進んだとはさせない。少人数でも声を上げることが大事」だと話しました。
訴えを聞いていたジェイムズ・キャロルさん(64)は在日米軍基地問題に関心があり、安倍氏が沖縄の辺野古新基地建設を強行したことを知りました。国葬について「テレビを見ているだけでは安倍氏はみんなに評価されているのだと思っていた。国民の声こそが実態を示す。もっと調べて何か力になりたい」と話しました。
米西部サンフランシスコでも、日本総領事館が入るビル前に市民約35人が集まり、国葬に反対する集会を開きました。サンフランシスコ・ベイエリアの反原発・反核組織「ノー・ニュークス・アクション委員会」など市民団体が共同で呼び掛けました。