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2022年9月27日(火)

ロシア辺境でも動員反対デモ

息子を奪うな

抗議拡大 拘束多数

 ロシアの侵略戦争のための動員に反対が広がっています。モスクワ、サンクトペテルブルクといった大都市だけでなく、25日には南部ダゲスタン共和国や極東サハ共和国などでも反対デモが行われました。(片岡正明)


 BBCロシア語版などが伝えた映像によると、ダゲスタンの首都マハチカラでは、女性を中心に「戦争反対」「息子を奪うな」のデモが行われました。

 デモは平和的に行われていましたが、警察が「無許可デモ」として取り締まりを開始。女性たちは「あなたたちは自分のことが心配で取り締まりにまわるんだろうけど、私たちは自分たちの息子のことが心配なんだ」「なぜ息子たちを連れ去っていくの?」と詰問。警官側がウクライナが攻撃しているからだと答えると女性たちは「攻撃しているのはロシアじゃないか」と反論。手拍子とともに、「戦争ノー」のシュプレヒコールが続きました。

 警官隊は威嚇射撃をし、部隊を補強しデモ参加者拘束を強行。人権団体によると100人以上が拘束されました。ロイター通信によると、ダゲスタンでは侵略戦争開始から7カ月で、多くの若者がすでに兵士として戦地に送られ、モスクワの約10倍の301人の戦死者を出しています。

 同じく動員者の多いサハ共和国の首都ヤクーツクでも女性の群衆が輪になって警官数人を取り囲み抗議。少なくとも24人が逮捕されました。

 若者の母親らが反対デモの先頭に立つのは、政権側が動員令に反対するデモに参加した青年に対し、拘束時に逆に警察署で招集令状を交付しているためです。

 一方、独立系メディア、「メデゥーザ」が25日、大統領府関係者の話として伝えたところによると、プーチン政権は予備役の男性を28日にも出国禁止にする方針であることがわかりました。プーチンの「部分的動員令」発布後、若者の懸念が高まり、国外へ脱出した人が続出したためとみられています。

 また、従来は、兵役の代替勤務として、病院などでの社会奉仕の仕事が認められていましたが、メデゥーザは、「いっさい認められなくなった」と報じました。


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