2022年9月20日(火)
科研費介入許さない
裁判支援の会が講演会
「国会議員の科研費介入とフェミニズムバッシングを許さない裁判」(フェミ科研費裁判)支援の会は18日、法学者の谷口真由美氏を講師に「ジェンダー研究やフェミニズムへの攻撃は、なぜ行われるのか」をテーマにオンライン講演会をしました。
同裁判は、日本軍「慰安婦」問題やジェンダー研究に対して誹謗(ひぼう)中傷をくり返した自民党の杉田水脈(みお)衆院議員に対し、研究者4人が名誉毀損(きそん)等で提訴したものです。5月の一審京都地裁は原告の請求を棄却し、歴史修正主義に迎合する不当判決を出しましした。
谷口氏は、政治家が自分の意見や党の意思と違うから「研究に意味がない」と介入する怖さを強調。「攻撃を放置すれば次世代のジェンダー研究者はいなくなるし、それだけでなく、政府に都合の悪い研究は一切できなくなる。このとても重要な裁判に関心をもってほしい」と訴えました。
女性差別をめぐる歴史研究や女性研究者が攻撃される根底に、社会に根強く残る女性蔑視の風潮を指摘しました。
控訴審は10月7日に大阪高裁で始まります。原告の一人の牟田和恵大阪大学名誉教授が裁判の傍聴や支援を呼びかけました。