2022年9月3日(土)
宗教者「国葬」反対
連続祈念行動 弔意強制許されない
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宗派を超えた宗教者が2日、安倍晋三元首相の「国葬」に反対し、東京・渋谷駅前で声を上げました。「内心の自由」を侵害する「国葬」に宗教者が真っ先に反対し、行動しようと訴えました。
東京・渋谷
祈念行動として「平和をつくり出す宗教者ネット」などが呼びかけました。同日から「国葬」が予定されている27日まで毎週行う予定です。
雨の中、「国民に弔意を強制してはならない」「国葬は憲法違反」と書いた横断幕やプラスターを手に訴えました。
日本山妙法寺の僧侶、武田隆雄さんは「弔いは、それぞれの心の自由に委ねられるものであり、国家に強制されるものでない。心の強制は戦前の日本の軍国主義と同じ。信教の自由、思想・良心の自由を守ろう」と話しました。
「平和を実現するキリスト者ネット」の渡辺多嘉子さんは「反対の声はどんどん広がっている。私たちはどんな国にしたいのか。今、しっかりと検証しよう」と語りました。
「平和をつくり出す宗教者ネット」が発表した「安倍元首相の『国葬』閣議決定撤回を求める諸宗教者共同声明」には現在、568人が賛同しています。声明では「『国葬』は現憲法の平等なる人間の自由と尊厳に対する冒とくです」「日本の民主主義の根幹を揺るがす危険な判断」と述べています。
通りすがりに足を止め話を聞いていた女性(25)=接客業=は「『国葬』は反対。国による強制は悔しいし、悲しいし、怒りしかない。私の周りでも関心が高い」と話しました。