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2022年9月2日(金)

きょうの潮流

 この人にはいろんな“お友だち”がいたらしい。麻生太郎氏は盟友、首相として特別の便宜を図った加計学園の理事長は腹心の友。そして統一協会とは雨天の友だったと▼安倍元首相と統一協会とのかかわりをジャーナリストの森健さんが月刊誌に書いています。雨天の友とは、逆境のときに支えてくれる友人。2009年に霊感商法が摘発されて会長が辞任に追い込まれた統一協会。同じ時期に総選挙で敗れ下野した自民党。そこから両者の関係は深まったとされます▼安倍氏は統一協会のイベントにビデオメッセージを送ったり、勝共連合の機関誌『世界思想』の表紙を飾ったり。教団票の差配までしていたとの証言もあります。教祖の妻で現総裁の名前をあげて「敬意を表します」と語れば、勝共連合のトップも「反共の安倍氏を尊敬していた」。まさに親密な間柄です▼自民党議員と統一協会との相次ぐ癒着を陳謝した岸田首相ですが、肝心の安倍元首相については調べるつもりもなく、国葬も実行しようとしています。国民に関係を謝りながら、最も深くつながってきた人物を国が葬儀する矛盾にも平然として▼税金で賄う国葬の費用を示さず、「国がぼったくりバーになった」という批判も。これだけ反対の声がひろがるなかでの強行は憲法や民主主義を壊すことにならないか▼世論調査でも支持率の急落が続く岸田政権。「初心に返る」「丁寧な説明を尽くす」と、口先だけで収めようとする姿は、どこかで雨天の友を待っているのか。


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