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2022年8月30日(火)

きょうの潮流

 「やり切った。僕の政治の源泉は怒り。怒ることがなくなったので、終了」。松井一郎大阪市長の言葉に、ああそういうことなのかと妙に納得しました▼松井氏は日本維新の会代表を辞任。後継の新代表には馬場伸幸衆院議員が選出されました。松井氏辞任の直接の理由は、維新が一丁目一番地と位置付けた大阪市を廃止する「大阪都」構想の是非を問う2度目の住民投票が2020年11月に否決されたこと▼15年の1度目の住民投票否決では当時大阪市長だった橋下徹氏が政界引退表明に追い込まれました。2人に共通するのは、大阪市を解体して権限も財源も府に一元化することにエネルギーを費やしたものの、安倍・菅自民党政治への「怒り」がないこと。むしろ“蜜月関係”を築いてきました▼悲願の改憲のため維新の協力に期待した安倍政権。窮地に陥った「都」構想をめぐり公明党・創価学会に働きかけ、維新が推進するカジノを後押し▼安倍政治を継承した菅氏を「圧倒的改革派」と持ち上げた吉村洋文大阪府知事は維新の共同代表に指名されました。松井路線を継承する馬場新代表。安倍元首相の国葬にも改めて賛成だと表明しました▼自民党の国会議員秘書だった馬場氏は「私の師匠の中山太郎先生(元衆議院憲法調査会長)の言葉を借りれば」(「世界日報」18年1月3日付)として改憲を迫ってきました。会見で維新の国会議員の規模を「自民党でいえば第2派閥」と表現するところに、馬場維新の立ち位置がにじみ出ています。


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