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2022年8月27日(土)

きょうの潮流

 戦時中に日本軍により「慰安婦」とされた被害を初めて名乗り出て訴えた韓国の金学順(キム・ハクスン)さんをはじめ11カ国・地域の被害者の写真がこちらを見つめてきます。東京・新宿区のアクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)で開催中の「中学生のための『慰安婦』展+教科書」です▼被害者の証言とともに、日本軍「慰安婦」制度を誰がどのような目的でつくったか、「慰安婦」はどのようにして集められたかなどをQ&Aで説明。元日本兵の証言も紹介しています▼見学した中学生からは「学校では学ばないことまで学べた。被害国としての視点とは違う日本の戦争を知ることができた」といった感想が寄せられています▼同展では日本軍「慰安婦」が中学校や高校の教科書でどう書かれているかも展示しています。中学校の歴史教科書では一時、発行するすべての教科書会社が取り上げましたが、右翼の攻撃で減少。一方、高校の「日本史」では今も多くの教科書が扱っています▼しかし昨年4月、政府が「従軍慰安婦」という言葉が適切ではないと閣議決定。教科書は「従軍」の文字を削除するなどの変更を余儀なくされました。それはwamがこの展示を企画した理由でもあります▼日本による戦時性暴力がなかったことにされようとしていると運営責任者の渡辺美奈さん。「中学生に『学ぶ権利』としてこのことを知ってほしい」と訴えます。そしてこう付け加えました。「政治家を含むおとなたちにこそ学んでほしい」


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