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2022年8月19日(金)

女性初 将棋棋士なるか

編入試験五番勝負 里見、黒星スタート

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(写真)棋士編入試験第1局に臨む里見香奈女流五冠=18日、大阪市・関西将棋会館

 「女性初の将棋棋士なるか」。女流棋士の第一人者、里見香奈女流五冠(30)=清麗・女流王座・女流王位・女流王将・倉敷藤花=は18日、大阪市の関西将棋会館で、棋士編入試験五番勝負第1局に臨み、試験官の徳田拳士四段(24)に127手で敗れ、黒星スタートとなりました。

 第2局は9月22日に東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれます。

 里見女流五冠は女流タイトル獲得49期と史上最多で、クイーン名人をはじめクイーンの称号を五つも持つ女流棋界のナンバー1。

 「女流棋士」と「棋士」とはまったく別の制度です。これまでに女性で棋士になった人はいません。

 里見女流五冠は棋士養成機関の「奨励会」三段リーグに女性として初めて所属し、プロ棋士を目指していました。

 2018年に年齢制限で退会し、いったんは棋士を断念。今年5月27日に棋王戦で古森悠太五段(26)を破り、対棋士成績を10勝4敗として規定を満たし、編入試験の受験資格を得ていました。

 徳田四段はプロ棋士になってから12勝1敗で勝率ランキング1位と絶好調で本局を迎えました。

 里見女流五冠が合格するには残り4局のうち3勝する必要があります。次は岡部怜央四段(23)が相手、以降、狩山幹生四段(20)、横山友紀四段(22)、高田明浩四段(20)と続きます。三段リーグ戦を突破して棋士になったばかりの強敵ばかりです。


 将棋棋士編入試験 将棋のプロ棋士となるためには、その養成機関である「奨励会」の三段リーグ戦で1・2位の成績を収める必要があります。

 その例外となるのが棋士編入試験で、プロ公式戦で「10勝以上・6割5分以上の勝率」を挙げれば受験することができます。これまでに今泉健司五段と折田翔吾四段が合格しています。

 試験は五番勝負でおこなわれ3勝すれば合格となり、フリークラス(名人挑戦につながる順位戦には参加資格がない)への編入資格を得ます。試験官である対局者は新四段の5人。持ち時間は各3時間。今後1カ月に1局おこなわれます。


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