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2022年8月5日(金)

旧統一協会との関係 自民は調査すべきだ

BS番組 小池書記局長迫る

国葬「民意受け止め断念を」

 日本共産党の小池晃書記局長は3日、BS―TBSの番組「報道1930」に出演し、旧統一協会(世界平和統一家庭連合)と政治の関係や安倍晋三元首相の国葬問題について、自民党の石破茂元幹事長らと議論しました。


 番組は、旧統一協会や関連団体との関係が明らかになっている国会議員(54人)、地方議員(17人)を一覧で紹介。ナレーションで「最も関係を問われている自民党は党としての組織的な関係を何度も否定しているが議員個人についての調査を行う姿勢は示していない」と伝えました。

見返りに金と票

 小池氏は、自民党の居直りの態度を批判し、「霊感商法や高額献金で多くの人が人生を壊されている。(協会が)政治家の名前を出して広告塔にし、見返りに金と票を回してきた実態を徹底解明しないといけない」と強調。岸田文雄首相は個人の問題だとして逃げようとしているとして、「なぜ自民党として調査し、協会との全ての関係を断ち切ると言えないのか。実態解明と再発防止という政治の責任に背を向けている」と厳しく指摘しました。

 石破氏は、自身の選挙区の支部が旧統一協会系の世界日報社社長から10万円の寄付を受けていたことについて、協会が「係争中だった」ことを理由に問題性を認めませんでした。党による調査にも消極的で、関係断絶については「信教の自由の問題になりかねない」と明言を避けました。

 小池氏は「『係争中だった』というが、民事裁判で協会側の非を認める判決が30件以上出ている。信教の自由はあるが、カルトの自由はない」と強調。安倍元首相の銃撃という「あれだけの事件の背景にある統一協会の問題に自民党は怒りをもたないのか。異様だ」と疑問を呈しました。

 コメンテーターの佐藤千矢子氏(毎日新聞論説委員)は、自民党が調査に後ろ向きな理由を「選挙のために(協会を)頼ってきた点に切り込みたくないということだ」と指摘しました。

国民に弔意強制

 番組では、旧統一協会の名称変更も話題に。小池氏は、文化庁が20年弱にわたり協会の申請を拒否してきたのに、2015年に突然受理した経緯について「官僚だけで判断を変えられるわけがない」と指摘。受理前後に当時の下村博文文部科学相が報告を受けていた問題に触れて政治介入が強く疑われると述べ、「名称変更により大変な被害が広がった可能性がある。自民党は調査すべきだ」と強調しました。

 安倍元首相の国葬をめぐって小池氏は、安倍氏の政治評価が分かれるなか、「異次元の金融緩和」が現在の物価高騰を招いたことや、森友・加計や桜を見る会での政治の私物化、憲法をないがしろにしてきた問題などが「礼賛の形で覆い隠され、国民に弔意が強制される」と、その危険性を指摘。「政府は民主主義を守り抜く決意を示すためだというが、(安倍氏の功罪への)自由な議論を許さない風潮を広げてしまえば、それこそ民主主義の危機だ」と述べました。

 国葬反対が賛成を上回る世論調査結果に触れ、「民意を重く受け止め、断念すべきだ。国会で何の議論もせず、法的根拠すらなく強行することは絶対にあってはならない」と強調しました。


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