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2022年8月5日(金)

きょうの潮流

 ペロシ米下院議長の台湾電撃訪問が衝撃を与えましたが、これに先立ち、米軍の行動が、かつてなく攻勢的になっています▼共同通信の配信記事によれば、6月下旬から約1週間にわたり、大量の戦闘機が東シナ海を飛行し、一部は日中の中間線を越えて中国本土に接近。さらに今月2日現在、原子力空母や強襲揚陸艦など4隻を台湾近海に配備―▼重大なのは、いずれも在日米軍所属もしくは米本土から日本に一時展開した部隊だということです。まず、戦闘機は岩国基地所属のF35BやFA18、嘉手納所属のF15戦闘機、さらに米本土から岩国に一時展開しているF22戦闘機などです▼さらに艦船は、横須賀基地所属の空母ロナルド・レーガン、イージス艦ヒギンズ、アンティータム、米本土から横須賀などに一時寄港した強襲揚陸艦トリポリです。佐世保には強襲揚陸艦アメリカも控えており、米海軍は相当な戦力を振り向けていることが分かります▼中国は対抗措置として4日から台湾周辺で軍事演習を開始しましたが、その区域に日本の排他的経済水域(EEZ)も含まれており、南西諸島近海に対艦ミサイルを撃ち込む危険もあります。まさに「軍事対軍事」の悪循環です▼これらの動きではっきりしたのは、台湾有事が発生すれば、米軍は日本を拠点に戦争し、この国が戦場と化す危険が増すことです。島国・日本に逃げ場はありません。やるべきは米軍を支援することではなく、何としても戦争を起こさせない。この一点です。


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