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2022年7月30日(土)

仲間を増やし要求実現へ

全労連大会閉会 運動方針を採択

 東京都内を主会場にオンライン併用で開かれていた全労連の定期大会は29日、すべての労働者の大幅賃上げ、奪われた「公共」を取り戻す運動、平和憲法を生かす政治への転換などを掲げた運動方針を採択し、新役員を選出して閉会しました。小畑雅子議長、黒澤幸一事務局長を再選しました。


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(写真)全労連大会で紹介される新役員=29日、東京都内

 総括答弁に立った黒澤事務局長は、「物価高騰のなか必要なのは、職場でたたかう労働組合だ。バラバラにされた労働者の悩みを聞き、要求として組織化することが一番の力になる」と訴えました。

 社会的な賃金闘争として最低賃金、公契約、公務員賃金の課題を強調。全国一律最低賃金1500円の運動では、中小企業でも、小さな組織でも職場でたたかうことが社会的なたたかいとなり、国を動かすと述べました。

 女性代議員の発言が前回16%に対し今回は28%となり、岐阜、愛知で地方労連の議長に子育て中の女性が就いたことにもふれ、ジェンダー平等実現に労組が大きく踏み出そうと呼びかけました。

 安倍元首相の国葬で国家が弔意を押し付けることは許されないとして、全国的なたたかいを訴えました。

 最重要課題である組織拡大では、解雇を機に非正規労働者の組織化に大きく成功した米国レイバーノーツのたたかいにもふれ、「女性や非正規労働者をはじめ広く労働組合に組織化し、力をつけて要求実現をはかろう」と呼びかけました。

新役員を選出

 全労連大会で選出された役員は次の通り(敬称略、新以外は再任)。議長=小畑雅子▽副議長=秋山正臣(新)、荻原淳、菅義人、清岡弘一、佐々木悦子、前田博史、三木陵一、柳恵美子▽事務局長=黒澤幸一▽事務局次長=竹下武(新)、寺園通江(新)、布施恵輔、渡辺正道

海外からメッセージ

 全労連大会には、13カ国18組織3国際・地域組織からメッセージが寄せられました。

 ビデオ映像で韓国・民主労働組合総連盟の代表は、低賃金と失業、日米韓軍事同盟強化など共通のたたかいがあると強調し、「日韓の労働者が連帯してたたかおう」と語りました。

 フランス労働総同盟の代表は、資本主義がつくり出した危機のツケを払うのは労働者だとし、「効果的にたたかうために国を超えて団結しよう」と話しました。

 アルゼンチン労働組合センターの代表は、使用者がグローバルに拡大するなか、「全労連の取り組みは世界の労働者階級に貢献するものだ」と語りました。

 米国際サービス従業員労組の代表は、コロナ禍や気候危機、戦争、世界規模での格差拡大に連帯してたたかい、「より公正な世界を子どもたちに手渡すことが必要だ」と述べました。

 米電気機械無線労働組合の代表は、パンデミックによって格差が拡大していることが明らかになると同時に労働者の反撃の条件をつくり出していると指摘し、「大資本に支配された政治による平和憲法への攻撃に警鐘を鳴らす全労連の運動に連帯する」と語りました。


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