2022年7月28日(木)
「ミャンマー民主派と関係を」
マレーシア ASEANに求める
【ハノイ=面川誠】マレーシアのサイフディン外相は26日、クアラルンプールでヘイザー国連事務総長特使(ミャンマー担当)との会談後の共同記者会見で、東南アジア諸国連合(ASEAN)がミャンマー民主派による国民統一政府(NUG)とも関係を持つよう求めました。ロイター通信などが伝えました。
サイフディン氏はミャンマー軍政当局による民主化活動家4人の死刑執行が「ミャンマーの危機打開をめざすASEANの努力にとって重大な打撃だという点でヘイザー氏と意見が一致した」と述べ、死刑執行を「人道に対する罪」と糾弾しました。
同氏は「われわれは強い警告を発しなければならない」と述べ、マレーシア政府の正式な態度として、「内閣は閣僚レベルのいかなる国際会議にもミャンマーが政治的な代表を派遣することを容認してはならないと決定した」と明らかにしました。
今後の対応については、「(ミャンマーの全当事者による対話を通じた平和的解決を明記した)ASEANの5項目コンセンサスを台無しにしている」と軍政を批判した上で、マレーシアは今後もコンセンサスの完全履行を追求すると述べました。
ヘイザー氏も5項目コンセンサスの履行が不可欠だと強調。ミャンマー国民の約半数が貧困水準以下で生活しているとして、とりわけ人道支援が急がれると述べました。
シンガポールのバラクリシュナン外相は26日、フェイスブックへの投稿で、死刑執行を「ミャンマーにおける平和的解決と国民和解を促進するASEANの努力に対する重大な打撃」と指摘。「ウィンミン大統領とアウンサンスーチー国家顧問を含むすべての政治的拘束者の解放を呼び掛ける。危機の平和的解決は、すべての当事者による建設的な対話によってのみ実現できる」と強調しました。








