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2022年7月27日(水)

きょうの潮流

 ある日の夕暮れ時。突然訪ねてきた若い男女のペア。ただで手相を見て回っているといいながら、ハンコの話へ。おだてたり不安をあおったり。あまりの強引さに家にいた60代の女性はつい高額なハンコを買ってしまう▼さらに「霊の世界」を延々と見せられるビデオセンターに連れていかれる女性。短命の運命だ、水子の霊や先祖の霊がたたっていると脅され、押しつけられた多宝塔に600万円を支払う羽目に。家族には内緒で夫の退職金から▼これは1980年代に霊感商法の被害にあった女性の手記です。そのとき共産党の議員を通して相談に応じ、600万円をとり返した弁護士の霧山昴(すばる)さんが『小説 弁護士のしごと』(花伝社)につづっています▼交渉のため統一協会のビデオセンターに乗り込んだ霧山さんが目にした何人もの中高年の女性たち。いかにも宗教の衣をまといながら近づき、手の込んだだましの手口で大金を巻き上げる。それは全国各地で被害者をうみつづけてきました▼反社会的な活動をくり返し、日本の反動勢力と結びついた統一協会・勝共連合。地域に根ざす弁護士のように、それとの草の根のたたかいには長い歴史があります。高額な買い物をさせられたあげく、誰にも相談できないまま泣き寝入りする人は今も▼生活を壊し、家族を壊し、人を壊す―。それがこの謀略団体の正体です。霧山さんはいいます。「統一教会の手口をもっと世の中に知らさなければ。それを囲い込んできた自民党の責任とともに」


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