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2022年7月26日(火)

“戦没者への冒涜だ”

辺野古新基地 遺骨土砂使用計画

「ガマフヤー」代表が民間公聴会

遺族が怒りの声

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(写真)公聴会の会場に展示した遺骨を含む土砂などを遺族らとともに観察する具志堅さん(左から2人目)=24日、沖縄県南風原町

 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは沖縄県南風原(はえばる)町内で24日、同県名護市辺野古の米軍新基地建設の埋め立てに沖縄戦犠牲者の遺骨が眠る本島南部の土砂を使用することを日本政府が計画している問題について、戦没者の遺族に意見を聞く公聴会を開きました。

 同計画に反対し続けている具志堅さんは、「戦没者の尊厳を損なうことを平気でやろうとしている」と政府を批判。一番の当事者である遺族に「声を上げてほしい」と呼びかけました。

 沖縄戦で父親が戦死したという南風原町在住の女性(78)は、同計画を知ったとき「本当に頭にきた」といいます。

 国が南部に遺骨が残っていることを知りながら、県民投票で7割以上が反対した新基地建設の埋め立てを強行することは「二重三重の冒涜(ぼうとく)だ」と述べ、戦没者や県民の誇りを守るためにも黙っていることはできないと訴えました。

 那覇市の男性(67)は、沖縄戦で母方の祖父母と叔父3人を失いました。遺骨混じりの土砂を新基地建設に使うことは「人間の心を持っている人なら到底できない」と強調。同計画を立てた政権に「あなたたちは人間ですかと問いたい」と憤りました。

 公聴会の会場などで遺族から集められたアンケート、寄せられたファクスでも、遺骨混じりの土砂を新基地建設の埋め立てに使うことに全員が反対の意見を示しました。

 具志堅さんは集まった意見を来月5日に行う政府交渉の場で国に届ける予定で、それ以降も那覇市や浦添市、本島中部・北部で公聴会を開き、引き続き遺族の意見を集めたいと話しました。


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