2022年7月19日(火)
きょうの潮流
新たなとびらを開けるか。将棋の里見香奈・女流四冠がプロの棋士をめざし来月から編入試験に挑みます。若手棋士との五番勝負で3勝すれば、女性初の棋士が誕生します▼女流棋士と棋士は異なる存在です。女流棋士は女性だけで女流棋戦を争います。棋士は養成機関の奨励会で四段に昇れば性別に関係なくなれますが、これまで女性はいませんでした。「厳しいたたかいになると思うが、全力を尽くしたい」と里見さん▼長らく男性中心の世界でした。将棋人口をみても8割以上が男性で奨励会もほとんどが男性。棋士になることが夢だったという里見さんは注目に感謝しながら「こういうことが珍しくないような社会になればいいと思う」と話しました▼「女性はもっと男性に寛大に―」。参院選中、自民党の桜田義孝・元五輪相の発言が批判を浴びました。少子化や未婚者が増えている責任を女性に押しつける、はなはだしい時代錯誤。この国の政権が発する言葉は古びた価値観にまみれています▼先日発表された男女平等度で日本は146カ国中116位。主要国では最下位の状態が続きます。とくに経済と政治の分野で格差が大きいことは性差別が国の土台に横たわっている表れです▼現状を少しでも理解していれば、桜田氏のような発言も認識も出てくる余地もないはず。性が違うというだけで虐げられ、さまざまな分野で行く手を阻まれてきた女性たち。勇気ある挑戦とともに、因習を打ち破る声をもっと。「私たちは寛大すぎる」








