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2022年7月15日(金)

着替えは労働時間 労基署が是正勧告

フジオフード 未払い額 年3億円

飲食店ユニオン

 首都圏青年ユニオン飲食業分会(飲食店ユニオン)は14日、飲食大手、フジオフードシステムの着替え時間の未払い賃金を労働基準監督署に申告し、是正勧告が出たと発表しました。組合の推計では、週2回勤務で年5万7000円、全アルバイトの総額は3億円になります。

 フジオフード(グループ本社・大阪市、正社員498人、アルバイト6264人)は、「まいどおおきに食堂」「串家物語」など多数の飲食チェーンを展開しています。組合員の30代女性が働く神奈川県のカフェでは、更衣室での着替え時間が賃金の対象外とされており、昨年6月から賃金支払いを要求していました。

 会社側は「着替え時間が使用者の指揮命令下にあるとはいえない」と回答。組合側は今年5月、川崎北労働基準監督署に申告し、着替え時間を労働時間として扱い、賃金を支払うよう是正勧告が6月17日付で出されました。

 会社は、出勤時にタイムカード打刻後に着替えをするよう制度を見直すとしていますが、過去の未払い分の支払いは拒否しており、団体交渉が続けられます。会見で青年ユニオンの原田仁希委員長は「着替え1回の未払い金額は少額でも、年3億円以上にもなる。大手が社会的責任を果たすべきだ」と強調しました。

 着替え時間については、2015年2月、日本共産党の吉良よし子参院議員が労働時間として扱うべきだと国会で追及し、当時の安倍晋三首相が認め、17年1月の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」に明記されています。


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