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2022年7月8日(金)

政治変える?実際は…自民の暴走あおる維新

「軍事費2倍」要求

「年金カット」賛成

 今回の参院選では「いまの政治を変えてほしい」と日本維新の会に期待している方もいるかもしれません。しかし、代表の松井一郎氏自身が「われわれが『自民党をピリッとさせる』というのは自民党に公約を守らせるということだ」(6月9日)と述べているように維新に投票しても自民党政治は変わりません。むしろ、自民党の暴走をあおるのが維新です。

 維新は、自民党の軍事費2倍化公約の実現を要求。増額する軍事費の具体的な中身として、松井氏は「原子力潜水艦は配備すべきだ。これがいま政府でも言われている敵基地攻撃能力を担える軍事力になる」(5日公開の「テレ東BIZ」動画)と述べています。

 原潜は「専守防衛」などの国の基本方針に反し、1隻数千億円から1兆円を超える建造費など膨大なコストがかかります。岸田文雄首相でさえ「いきなり原潜にいくのはどうか」(6月19日、フジテレビ番組)などと述べています。

 「非核三原則」を「昭和の価値観」と切り捨ててきた松井氏は前出の動画で「核シェアリング(共有)を含めた攻撃力の強化をしっかり議論していくべきだ」とも発言。9条などの憲法改定についてもこの間の討論会で岸田首相に「発議までのスケジュール」を示すよう求めています。

 暮らしの問題でも、この間のアンケートなどで、自民党に追随しているか、それ以上に冷たい維新の実態が浮き彫りになっています。

 市民有志が政党に「○」「×」での回答を求めた「みんなの未来を選ぶためのチェックリスト」によると、維新は、コロナ禍において重要性が再認識されている公立・公的病院の「統廃合や民営化」などに「○」と回答。低すぎる保育士配置基準の引き上げや、最低賃金の全国一律1500円への引き上げには「×」と答えています。

 小規模事業者やフリーランスに大打撃になるインボイス(適格請求書)制度導入の「中止・廃止」には「×」と回答しています。

 社会保障については、いま問題になっている年金削減の仕組みをつくった自公政権の「年金カット法」や、「高齢者医療費2倍化法」に賛成してきたのが維新です。

 維新は時々、「格差是正」も口にしますが、「大企業や所得が多い人への課税を強化し、国の財源に充てることに賛成ですか」と問うたNHKの候補者アンケートには他党より圧倒的に多い80%が「どちらかといえば反対」と回答。松井氏は「日本は資本主義。格差は受け入れるべきだ」(3日、NHK番組)とも発言しています。

 (藤原直)


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