2022年7月4日(月)
静岡 熱海土石流災害から1年
遺族ら追悼式
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静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区の土石流災害から1年となった3日、同市は午前9時から追悼式を開き、遺族や行政関係者が黙とうと献花をしました。土石流の通報があった10時半ごろにはサイレンが鳴り、被災者は、それぞれの自宅があった場所近くなどで犠牲者を悼み、黙とうしました。
同地区の逢初川(あいぞめがわ)最上流部付近で盛り土が崩落して流れ下り、川沿いの集落が押し流されました。関連死1人を含め、死者27人、行方不明者1人という大きな被害がありました。依然として約230人が避難生活を余儀なくされています。
行方不明になっている太田和子さんの家族の男性(48)は「早く出てきてほしい。盛り土さえなければこのようなことにはならなかった」と悔やみます。
土石流で亡くなった草栁笑子(くさやなぎ・えみこ)さんの娘さん(55)は「1年たっても、まだ信じられないような感じです。被害の跡は全然変わっておらず、復興は進んでいない感じです。事故が起きる前にせめて危険なものが上流にあると知っていたら、母を連れ出して助けられたかもしれない」と涙ぐみます。
住んでいた家があった方向を見つめていた40代の女性は「事故前の街並みが忘れられない」と言います。「穏やかな暮らしをしていたのに、壊されてしまいました。上流部にはまだ、危険な盛り土が残っています。それを一刻も早くとりはらってほしい」と怒ります。