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2022年7月3日(日)

きょうの潮流

 封じ込められていた声が表に現れてきました。NHKスペシャル(6月19日)では性暴力被害者が顔を出して訴えました▼被害が起きたのは10年前。教員だった女性は、校長にセクハラを受けた挙げ句にレイプされました。弁護士や精神科医に相談するも相手にされず、警察にも行きますが、「明らかに暴行、脅迫はなかった」と捜査を拒否されました▼苦しんだ末に退職。家事も一人ではできなくなって、ヘルパーの支援を受けています。死をも意識する妻に、夫は「一日一日を手探りで生きている」と。NHKのアンケート調査によれば、被害者ら3万8000件を超える回答のうち、26%が「死にたい」と答えています▼この女性は「社会の認識が変わるきっかけになれば」とNHKに投稿し、取材を受ける決意を固めました。性暴力を許さないと、3年前に東京で始まったフラワーデモは毎月11日前後に実施され、今や全国各地に広がり、男性被害者の参加も。こんな動きをテレビなどメディアはもっと取り上げるべきです▼性被害をめぐる裁判では、ジャーナリストの伊藤詩織さんに続き、女性記者が長崎市に損害賠償を求めた案件でも勝訴。記者は「働く女性の一筋の光となるよう希望する」と語っています▼参院選で共産党は、身近な性暴力である痴漢ゼロをはじめ、女性への暴力をなくす具体的な政策を掲げています。性被害をタブー視しない、当事者の責任にしない。だれもが自分らしく安心して暮らせる社会の実現を一日も早く、と。


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