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2022年6月24日(金)

基地のない平和な島へ

地上戦77年 「慰霊の日」沖縄全戦没者追悼式

デニー知事、新基地断念を求める

 太平洋戦争末期の悲惨な地上戦で20万人を超す人々の命が失われた沖縄戦から77年。本土復帰50年を迎えた沖縄県は「慰霊の日」の23日、糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で「沖縄全戦没者追悼式」を開きました。県民、参列者は恒久平和を願いました。


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(写真)「平和の礎」の刻銘版に手を当てて名前を呼ぶ遺族=23日、沖縄糸満市

 平和宣言で玉城デニー知事は、県民が「基地のない平和の島」としての復帰を求めたものの、いまだ米軍基地が集中し、事件・事故、騒音、環境汚染など県民が過重な基地負担を強いられ続けていると指摘。日米地位協定の抜本的な見直し、普天間基地(宜野湾市)の速やかな運用停止を含む一日も早い危険性の除去、名護市辺野古の米軍新基地建設の断念などを「強く求めていく」と述べました。

 ロシアのウクライナ侵略により命が奪われ続けている状況について「77年前の沖縄における住民を巻き込んだ地上戦の記憶を呼び起こすものであり、筆舌に尽くし難い衝撃を受けている」と指摘。国際社会の連帯と協力による一日も早い平和の回復を望むと強調しました。「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」とのユネスコ憲章の前文を引き、「対立や分断ではなく、お互いを尊重し、対話を重ね、ともに平和を追求していくことが今求められている」と訴えました。

 沖縄県遺族連合会の宮城篤正会長が追悼の言葉を述べ、沖縄市立山内小学校2年生の德元穂菜(ほのな)さんが、平和の詩「こわいをしって、へいわがわかった」を朗読しました。

 岸田文雄首相はあいさつで新基地建設強行など新たな基地負担を押し付けているにもかかわらず、それにはふれずに「基地負担の軽減に全力で取り組む」などと述べました。会場近くから「沖縄の声を聞いてください」との声があがりました。


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