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2022年6月19日(日)

戦争しない日本と世界つくる

学者の会 オンラインシンポ

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(写真)オンラインシンポで討論する(左から)中野、池内、司会の高山佳奈子京都大学教授、清末の各氏

 ウクライナ危機に乗じて軍拡と改憲が叫ばれる中、戦争をしない日本と世界をつくる方途を考えようと、安全保障関連法に反対する学者の会が18日、オンラインでシンポジウムを開きました。

 酒井啓子千葉大学教授は、中東には、米国のアフガニスタンやイラクへの侵略戦争に対する国際社会の非難が弱かったことへの不満があると報告。欧米中心の国際認識の問題を指摘しました。

 新外交イニシアティブ代表の猿田佐世氏は、外交による「戦争させない環境づくり」が重要だと強調し、軍事一辺倒で外交提言を出さない自民党の安保政策を批判しました。

 ピースーボート共同代表の川崎哲(あきら)氏は「核抑止力」論の破たんを指摘し、世界の過半数の国々が既に非核兵器地帯であり、非軍事的安全保障は可能だと主張しました。

 中野晃一上智大学教授は、集団的自衛権を無理な論理で容認し、保守支配層に対米追随思想が浸透しきっている日本政治の現状を告発しました。

 池内了(さとる)名古屋大学名誉教授は、第2次安倍政権以降の「軍学共同政策」によって一部の大学などで軍事研究が常習化し、5月に成立した経済安保法や国際卓越研究大学法などで、軍事研究への誘導はさらに強まると警告しました。

 中野、池内両氏と共に討論に参加した清末愛砂室蘭工業大学教授は、暴力に依拠しない個人を育む日常の努力の重要性を強調しました。


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