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2022年6月14日(火)

海外別姓婚 有効でも戸籍認めず

婚姻届 再び不受理

審判申し立てへ

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(写真)記者会見で婚姻届の不受理証明書をもつ想田和弘さん(左)、柏木規与子さん夫妻=13日、東京都千代田区

 海外での別姓のままの婚姻関係を日本でも有効と認めた昨年4月の東京地裁判決(確定)を受けて、映画監督の想田和弘さん、映画プロデューサーの柏木規与子さん夫妻が13日、戸籍への記載を求めて、東京都千代田区に婚姻届を提出しました。婚姻届の「夫の氏」「妻の氏」両方にチェックが入っているため、同区役所は不受理としました。

 想田さん、柏木さん夫妻は、今後婚姻届の受理を求め、東京家庭裁判所に家事審判を申し立てる予定です。

 夫妻は、1997年米ニューヨーク州で州法にもとづき別姓のまま結婚。同区への婚姻届が不受理となったため、2018年6月、東京地裁に提訴。海外で別姓のまま結婚した婚姻関係が日本でも有効に成立しているかどうかを争点とする初の裁判を起こしました。東京地裁判決は、夫妻の婚姻関係を有効と認める一方、戸籍への記載については具体的な判断をしないまま請求を退けました。これを受けて、今回の婚姻届の提出のとりくみでは、日本人夫妻として初めて別姓のまま戸籍記載が認められるよう求めていくとしています。

 記者会見した柏木さんは「今回の不受理について、区側は“申し訳ない”という感じだった。前回と大きな違いです」とのべ、訴訟による世論の変化を強調しました。想田さんは「僕らの婚姻は成立しているのに、戸籍に反映されないという矛盾が、今回の不受理によって確認された。この矛盾を正してほしい。別姓を選べるように国会は立法措置をしてほしい」と語りました。


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