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2022年6月14日(火)

「翼賛政治」の流れ押し返し平和・暮らし守る共産躍進を

新潟・群馬 志位委員長が訴え

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(写真)志位和夫委員長の訴えを聞く人たち=12日、新潟市中央区

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(写真)声援にこたえる(左から)いわぶち、志位、高橋の各氏=12日、群馬・高崎駅東口

 22日と想定される参院選公示まで残り10日と迫ったもとで、日本共産党の勝利をなんとしても勝ち取ろうと、志位和夫委員長は12日、新潟市、群馬県高崎市を駆け巡りました。志位氏は、「翼賛政治」の危険が起きているとして、日本共産党の躍進で「平和を壊す流れを押し返して、平和でも暮らしでも希望がもてる日本を」と訴え、たけだ良介、いわぶち友参院議員をはじめ5人の比例予定候補勝利と、新潟選挙区で野党統一の森ゆうこ参院議員、群馬選挙区で高橋たもつ予定候補の勝利を訴えました。演説を聞いた聴衆からは「年金ぐらしで、物価が上がって消費税もある。消費税の緊急減税を実現してほしい」などの期待が語られました。

 「戦争か、平和か―日本の命運がかかった選挙です」―。志位氏は、ロシアによるウクライナ侵略に強く抗議し、ロシア軍の即時撤退を訴え。日本では、ウクライナ侵略に乗じて岸田自公政権や日本維新の会などにより「敵基地攻撃」「軍事費2倍化」「憲法9条変えろ」の大合唱が起きているとして、「軍事一辺倒で平和がつくれるのでしょうか。『軍事対軍事』の悪循環に陥ることがいちばん危険です」と指摘。その上で、日本共産党が提唱する9条を生かして東アジアに平和をつくる「外交ビジョン」を詳しく語り、「軍事対軍事」に陥った欧州の外交の失敗を東アジアで繰り返してはならないと強調しました。

 暮らしの問題に話を進めた志位氏は、「異次元の金融緩和」により異常円安をつくりだし、物価高騰を招いた「アベノミクス」の責任は重いと指摘。同時に、物価高騰でこうも暮らしが苦しいのは、賃金が上がらず、年金が下がり、教育費が重く、消費税の連続増税で家計が痛んでいるからだとして、「弱肉強食の新自由主義が日本経済を『冷たく弱い経済』にしたことが生活苦の根本にあります」と強調しました。

 志位氏は、岸田首相がこの間違いを認めず、「骨太の方針」では「分配重視」も「所得倍増」も消え、「アベノミクス」の「3本の矢」の「堅持」を明記したと告発し、「『新しい資本主義』と言いますが、新しいところはどこもない。破綻した古色蒼然(そうぜん)たる政策の焼き直しではないですか」と批判。「日本共産党の躍進で、弱肉強食の新自由主義は終わりにして、『やさしく強い経済』をつくろう」と呼びかけ、五つの提案((1)消費税5%への緊急減税(2)政治の責任で「賃金が上がる国」にする(3)社会保障と教育予算を経済力にふさわしく充実する(4)気候危機打開の本気の取り組み(5)ジェンダー平等の視点を貫く)を訴えました。

 この中で志位氏は、日本の食料自給率がわずか37%に下がっていることは大問題だと指摘。これに対して政府は、米価の暴落や肥料・飼料の高騰を放置したうえに、水田活用交付金を削ろうとしていると告発し、「まさに『亡国の農政』とはこのことではないか」と厳しく批判しました。その上で、共産党が参院選政策で「政府による米の緊急買い入れ」「肥料、飼料、燃料の高騰に対する緊急対策」「水田活用交付金の削減を中止」などを掲げていると紹介し、「農産物の価格保障と所得補償で、みんなが安心して農業に励める日本をつくり、食料自給率をどんとあげよう。その願いを共産党に託してください」と訴えました。

 最後に志位氏は、戦前・戦後の100年間を一つの名前で通している政党は日本共産党だけだと強調。「戦前の暗い時代に共産党以外の全部の党が『大政翼賛会』に合流し、侵略戦争を進めました」と述べ、その中で共産党が迫害を受け、先輩たちが命を落とす犠牲を払いながらも反戦平和を貫いたとして、その主張が正しかったことを戦後の憲法が証明したと指摘しました。その上で「いままたウクライナ危機に乗じて、憲法と平和を壊す『翼賛政治』の危険が起こっています。討論会などでは、多くの党の代表が『抑止力の強化は当然だ』『軍事費の拡大は当然だ』という。こういう状況のなかで、“ここが共産党のがんばりどころだ”と感じます」と強調し、「平和を壊す『翼賛政治』の流れを押し返して、平和でも暮らしでも希望ある日本をつくるためには、共産党を躍進させることがどうしても必要です。『自由と平和、まっすぐつらぬく』日本共産党を大躍進させてください」と呼びかけると、大きな拍手と歓声が湧き起こりました。

 演説を聞いた女性(81)=新潟市=は、「政府は減反を押し付け、輸入米ばかり増やしている。日本の食を担う農業者をないがしろにしている」と憤りを語り、「志位さんの言うように農家にも必要な支援を届けてほしい」と話しました。

新潟

 志位氏は、新潟駅前での演説で、新潟選挙区(改選数1)では、市民と野党の統一予定候補の森ゆうこ参院議員の勝利のために全力をあげると表明。「自民党候補との一騎打ち、負けられません。森さんの勝利のためにがんばろう」と呼びかけました。

 たけだ予定候補は、農業問題で米価暴落や肥料の高騰に手を打たない岸田政権を批判。「米価対策や農産物の所得補償、価格保障をしっかりやる農政に転換させる」と決意表明。西沢ひろし比例予定候補は、平和憲法を守り抜く思いを語りました。

 5月の県知事選をたたかった片桐奈保美氏が、支援した共産党への感謝を表明。市民連合@新潟の佐々木寛共同代表が「市民と野党の共闘は民主主義のとりでだ」と訴えました。森ゆうこ予定候補の選対副代表・打越さく良参院議員が連帯のあいさつ。森予定候補のメッセージが代読されました。

群馬

 高崎駅前での演説で志位氏は、群馬選挙区(改選数1)の高橋たもつ予定候補について「小中学校の教員として39年間。わかりやすい表現と言葉で授業をしてきた。その力がいま発揮されています」と述べ、「高橋さんは市民と野党の統一候補です。どうかみなさんの力で押し上げてください」と力を込めました。

 いわぶち予定候補は「この6年間、原発事故さえなければ命も暮らしも失うことはなかったとの思いを胸に活動してきた」と報告し、「原発ゼロ、再生可能エネルギー導入を進めるため、ふたたび国会に送ってほしい」と訴え。高橋予定候補は「平和憲法ができて75年、日本は戦争していない」と指摘し、「戦争のない期間を100年、200年と延ばそう。平和と暮らしのかかった参院選で共産党を大きく伸ばしてほしい」と訴えました。


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