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2022年5月31日(火)

反戦デモ敵視場面 削除

陸自広報映像 「従来版」も同時公開

写真

(写真)陸上自衛隊の公式動画「新たな次元へ進化する陸上自衛隊~多次元統合防衛力の構築に向けて~」の一場面。テロやサイバー攻撃とともに、市民のデモ活動が映し出されている

 陸上自衛隊による「反戦デモ」敵視をめぐり、陸自が28日の富士総合火力演習でオンライン公開した広報映像から、反戦デモ敵視を示す場面を削除していたことが分かりました。

 問題の映像は、「新たな次元へ進化する陸上自衛隊~多次元統合防衛力の構築に向けて~」という陸自の公式映像で、2020年1月から公開されていたもの。不穏なBGMとともに、フードをかぶったハッカーや爆破される自動車、目出し帽の凶漢が自動車のフロントガラスを破壊するなどの場面と並んで、プラカードを掲げてデモ行進する群衆の後ろ姿の場面が使用されています。反戦デモをテロ活動と同列視する内容で、批判の声が上がっていました。

 この場面をめぐって、陸上幕僚監部広報室は本紙日曜版の取材に、米国の反戦団体「ANSWER」のウェブサイトに掲載されていたイラク戦争反対のデモの写真だと認め、「誤解を招く写真だった」と答えました。28日に公開された映像では、この場面だけが削除されていました。

 ところが、陸自の公式サイトには、プラカードを掲げてデモ行進する群衆の後ろ姿の場面が使用されている「従来版」も同時に公開されていました。チグハグな対応ですが、「反戦デモ」敵視の本音が全く変わっていないことを示すものです。


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