しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年5月25日(水)

高リスク投資の設計

大門議員 大学ファンドを批判

写真

(写真)質問する大門実紀史議員=24日、参院財金委

 日本共産党の大門実紀史議員は24日の参院財政金融委員会で、10兆円の大学ファンドの運用が、未公開株など高リスク商品に傾斜する制度設計になっていることを追及し「失敗すれば国民負担になる。やめるべきだ」と批判しました。

 大門氏は、10兆円の原資は税金と国の借金の一種の財政投融資であり、「財投を市場で運用するのは、借金でギャンブルするようなものだ」と強調。財務省の角田隆理財局長は、同省の審議会でも「借入金でリスクの高い資産運用を行う枠組み自体に懸念があった」と認めました。

 大門氏は、内閣府の審議官が6年後には年間3000億円の運用益を上げると語り、ファンドの運用を担う科学技術振興機構の担当理事が未公開株などオルタナティブ(非伝統的)投資の比率を高める意向を示していることを紹介。未公開株は最もリスクが高い金融資産とされていることも示し、「相当なリスクをとるという認識を持っているのか」とただしました。文科省の坂本修一審議官は、リスク管理のための人材確保に努めているなどと述べるだけでした。

 大門氏は、国民負担を生じさせないよう財務省もファンドの運用にきちんと関与すべきだと主張。鈴木俊一財務相は「大学ファンドの財務の健全性が確保されているか確認し、関与していきたい」と述べました。


pageup