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2022年5月25日(水)

きょうの潮流

 新しいホイッスルが鳴り響きます。今年11月に開幕するサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会の審判員に女性が選ばれました。1930年に始まった男子のW杯史上初めて▼国際サッカー連盟(FIFA)の発表によると主審36人、副審69人のうち、女性審判員が3人ずつ含まれています。FIFAの審判委員長は「性別ではなく審判の質にこそ価値がある」として、将来的には普通のこととして受け止められるよう願っていると話しました▼日本からは山下良美さん(36)が主審の候補に入りました。7年前に国際審判員となり、女子のW杯や五輪で笛を吹き男子のJリーグやアジア・チャンピオンズリーグでも女性として初めて主審を務めました▼国際試合の経験も豊富なトップレフェリーでスピードも芯の強さもあると評されています。最高峰の舞台に向け最大限の準備をして「ベストを尽くしたい」と意気込みを語っています▼サッカー界では、米国代表チームが男女ともに同額の報酬をうけとり、環境や待遇面でも同等とする画期的な労働協約に合意。格差の是正を求めてきた女子選手たちのたたかいが実りはじめています▼とはいえ、性差の壁はスポーツ界でも厚い。国内でも大きく取り上げられるスポーツは男中心の世界です。女性がやりたいと思っても現状では環境や条件も整っていません。みずからの技能をつねに向上させるため、努力を怠らず、トレーニングに励んでいるという山下さん。そこに違いはないはずです。


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