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2022年5月8日(日)

国連総長の努力支持

全会一致 安保理が侵略後初声明

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(写真)ウクライナ情勢に関して開かれた国連安保理=6日(UN Photo by Felipe)

 【ワシントン=島田峰隆】国連安全保障理事会は6日、ウクライナ情勢に関し国連事務総長の努力を支持する議長声明を、全会一致で採択しました。ロシアが2月に侵略を始めて以降、安保理がウクライナ情勢に関して声明を出したのは初めて。

 声明は「ウクライナの平和と安全の維持について深い懸念を表明」し、「すべての国連加盟国は国連憲章のもとで、平和的手段によって国際紛争を解決する義務を負っていることを想起する」と強調。グテレス国連事務総長の最近のロシア、ウクライナ訪問を踏まえて「平和的な解決策を追求する事務総長の努力に強い支持を表明する」としています。

 声明は非常任理事国のノルウェーとメキシコが起草しました。ノルウェーのユール国連大使とメキシコのデラフエンテ国連大使は採択後、共同声明を発表し、「安保理が一致して、国連と事務総長による外交的な解決策を見いだす努力を支持していることを示した」と指摘。「われわれ両国は敵対行為の即時停止を求め続ける」と強調しました。

 国連安保理の声明採択には15理事国すべての賛同が必要です。今回の声明には「ロシア」や「侵略」の文言がありません。

 議長声明には法的拘束力はありませんが、決議に次ぐ重みを持ち、国連の公式文書として残ります。

 グテレス氏は6日、採択後、声明を発表。「世界は結束して銃声を止めて、国連憲章の価値観を支持しなければならない」と表明しました。

重要な一歩前進だ

志位委員長コメント

 日本共産党の志位和夫委員長は7日、インターネットの短文投稿サイト・ツイッター上で、6日に国連安全保障理事会で採択された議長声明についてコメントしました。

 志位氏は、「グテレス事務総長は、プーチン大統領との会談で、ロシアの軍事行動を『国連憲章違反』と正面から批判している」と指摘。「事務総長の努力を支持する議長声明が全会一致で採択されたことは、重要な一歩前進だ」と表明しました。


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