しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年5月2日(月)

きょうの潮流

 壁ドンや告白・プロポーズの練習、恋愛ゼミを、教育に組み込んだらどうか―。婚活セミナーの提案ではありません。内閣府の研究会で出た意見なのですから、あきれます▼名称は「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会」。多様化している結婚や家族の姿を明らかにし課題を整理することが目的だといいますが、まともな議論とはとても思えません。現実がわかっているのか、ジェンダーの観点からも問題だと批判を浴びています▼働き盛りの世帯ではここ25年間で年間所得が百数十万円も減っている。「毎日」の記事によれば同じ内閣府はこんな分析も示しています。全世帯の年間所得の中央値をみても、1994年の550万円から2019年の372万円と32%も下がっています▼いっこうに賃金は上がらず、結婚もできない。そんな厳しい現状が浮かび上がっているのに手をこまねく政府。日本は主要国のなかで唯一、実質賃金が上がらず、年収200万円未満の働く貧困層は1200万人にものぼります▼非正規雇用がひろがり、働きがいをもてない社員も多い。相次ぐ災害やコロナ禍、戦争に物価高。くらしを取り巻く状況はますます深刻ですが、それを打開するたたかいも新たに▼3年ぶりの集会開催となった東京・三多摩メーデー。新緑の井の頭公園は久しぶりの顔合わせを喜ぶ姿がありました。働くものの団結。それぞれの訴えが描いく日本の未来は、人間らしく豊かに生きられる社会、人生100年時代のかたちです。


pageup