2022年4月24日(日)
きょうの潮流
小学校低学年でのアサガオの観察。現物をじっくり見るのでなく、わざわざタブレットで撮影して見る。そんなことが起きているといいます。GIGAスクールとして1人1台配備されたタブレットを必ず使うように、という一部の教育委員会などの圧力の結果です▼ICT(情報通信技術)を必要もないのに使わせる動きがあります。先日実施された全国学力テストの問題でも、その実情の一端がみえてきます▼中学の国語の問題に出てくるのは、スピーチを動画撮影して友達に見てもらう、文書作成ソフトを使って文章を書くなど、出題内容に必要とも思えない場面設定です。学力テストも利用して使用を押しつけようというのでしょうか▼学校現場ではICTを積極的に活用しようとさまざまな工夫をしている教員がいます。コロナ禍で学校に通えない子のために、オンライン授業の充実も必要です。一方で、ICTの利用は子どもに力をつける上でいろいろな問題があるという議論もあります。無理に押し付ければしわ寄せは子どもに▼タブレットを使う使わない、使うとしたらどのように使うかは、それぞれの教員が子どもの現状に合わせて判断できるようにするべきでしょう。そのためには教員が専門家として自主的に研修したり、授業方法について研究したりする時間と自由が不可欠です▼国会で審議されている教員研修の管理統制強化を図る法案はその点からも大問題。ICT支援員の増員や少人数学級の推進こそ求められています。








