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2022年4月22日(金)

きょうの潮流

 「飲み物にストローをお付けしておりません」。入った飲食店にそんな掲示が。プラごみ削減のためと書かれていました▼今月から施行されたプラスチック新法。廃棄を減らし、資源の循環を促すとりくみが日本でも始まっています。細かく砕けるプラごみは海から大気まで地球のあらゆる場所にひろがり、生態系への影響も深刻です。それに見合った対策や効果が期待できるか▼環境中に放出されたプラごみを誤って摂取した野生動物は、世界で少なくても1500種にのぼるとの研究結果も。汚染が目立つ海の生き物だけでなく、河川や陸でも多く確認されているといいます▼人体への影響も懸念され、血液や胎盤から見つかったという報告も出てきました。危機感を抱く人びとは、対策強化にむけた国際条約の制定を呼びかけ、大量生産、大量消費社会からの脱却をもとめています▼もともとプラスチックは、米国のビリヤード会社が象牙の玉に変わる素材を探したことが発明のきっかけになったといわれます。丈夫で便利、しかも安価。20世紀の夢の発明ともてはやされました。しかし人類が無責任に使い捨ててきたことで、いまや生き物や地球の環境を傷つける存在に▼日本の1人当たりのプラごみ廃棄量は、米国に次ぐ世界2位。転換への責任は大きい。希望は環境問題に敏感な若者たちです。気候変動と同じく、国の内外で立ち上がる姿があります。今を生きる自分たちが地球を守り、次の世代に引き継ぐために。きょうはアースデイ。


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