しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年4月1日(金)

東電は謝罪・賠償を

原発避難者 3訴訟判断確定受け

申し入れ

写真

(写真)東電の内田正明・福島復興本社副代表(左)に要求書を手渡す3訴訟の原告ら=31日、東京都千代田区

 東京電力福島第1原発事故の避難者らが国と東電に損害賠償を求めた3件の集団訴訟について、東電に賠償を命じた二審判断が最高裁で確定したのを受けて、原告団・弁護団は31日、東電に対し、真摯(しんし)な謝罪と、すべての被害者に被害実態に応じた賠償を速やかに行うことなどを申し入れました。東電の内田正明福島復興本社副代表らが対応しました。

 申し入れたのは、「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)、群馬訴訟、千葉訴訟の原告ら。3訴訟のいずれの二審も東電に対し、国が示した賠償基準「中間指針」を上回る賠償を命令。最高裁は3月、東電の上告を退け、計約14億円の賠償が確定しました。

 原告らは、要求書で東電や東電役員らに、▽原発事故について安全確保を怠った責任を認めること▽真摯な謝罪を各原告団の地元で事故当時の役員とともに行うこと▽各地の訴訟において賠償金を払い過ぎているなどの主張を取り下げること―などを求めています。

 生業訴訟の中島孝原告団長(66)は申し入れ後の会見で「責任ある謝罪があるものと期待していたところ、全くそれは果たせなかった。反省なしにこれからもいくつもりかと腹が立ちました」と話しました。

 原発事故の避難者らによる約30件の集団訴訟のうち、最高裁はこれまでに7件について東電の上告を退け、国の基準を上回る賠償額が確定しています。


pageup