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2022年3月17日(木)

きょうの潮流

 驚きの答弁でした。なぜツーブロックの髪形はダメなのか。問われた都の教育長はこう答えました。「外見等が原因で事件や事故にあうケースがあるため」▼子どもの権利や人権を尊重しない校則は見直すべきだ―。2年前の都議会で共産党の池川友一議員が求めました。こうした校則は社会の常識や時代の進展をふまえたものとはとてもいえない、学校の中の独自のルールだと▼「ブラック校則」と呼ばれてきた都立高の規制はツーブロックのほかにも。髪を一律に黒く染めさせる、さらには下着の色まで指定する―。まさに前時代的な人権侵害そのものです▼理不尽な校則が、ついに新年度から多くの都立高で撤廃されることになりました。都の教育委員会は昨年各校に校則や指導の点検、見直しを求めました。その後の報告によれば、ツーブロックの禁止や黒髪染め、下着の色指定はゼロに。「高校生らしい」といったあいまいな表現で指導する高校もなくなりました▼都教委によると教員と生徒、保護者らが話し合った結果だといいます。なかには生徒の意見を取り入れて市販のベストやカーディガンを着用できるようになったり、生徒会が他県の校則と比べ検討したり。おかしいと声をあげたことが社会を動かしました▼ゆきすぎた校則や指導をめぐっては各地で見直しが進んでいます。主人公である生徒を成長させ輝かせるのが学校であり、教員であるはず。誰のため、何のための校則か。いつでも議論の中心に置くのは子どもたちです。


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