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2022年3月17日(木)

無差別攻撃 激化

ロシア軍 マリウポリ死者2300人超

記者犠牲相次ぐ

 ウクライナに侵攻したロシア軍が民間人がとどまる市街地への無差別攻撃を強めています。侵攻から20日目の15日、ロシア軍は首都キエフの市街地に未明から激しい砲撃を行い、複数の住宅に砲弾が命中。空爆も行いました。東部ドネツク州のマリウポリでは死者が2300人を超えました。市民の犠牲は増え続ける一方です。(片岡正明)


 ロイター通信は、市内の高層アパートが砲撃され炎上し、救助隊が住民の避難を援助したものの、死亡した人々が袋に入れられ地上に降ろされたと報じました。ウクライナのゼレンスキー大統領は、5人が死亡したと明らかにしました。

 キエフのクリチコ市長は15日夜から17日朝までの外出禁止令を発令。「キエフはウクライナの心臓であり守らなければならない。キエフは今や欧州の自由と安全のシンボルであり、前線基地だ」と語りました。

 ジャーナリストの犠牲も後を絶ちません。米国のテレビ局FOXニュースは、キエフ近郊で取材チームが14日に攻撃を受け、アイルランド人のカメラマンとウクライナ人の記者の2人が死亡し、記者1人が負傷したと明らかにしました。

 ロシア軍が包囲するマリウポリでは15日、住民の乗った車2000台が避難しました。しかし、人道援助物資を搬入しようとしている車列がロシア軍による妨害を受け、水や食料が不足するなど深刻な危機が続いています。

 市民を直接、目標にしたり、クラスター爆弾のように無差別に人を殺す兵器の使用は国際法で禁じられています。米国防総省高官は15日、ロシア軍が「より暴力的」で「無差別」の攻撃を強めていると懸念を表明。世界保健機関(WHO)は、市民の犠牲者が兵士よりも多かったとウクライナが主張する39の病院施設への攻撃について、事実確認を進めています。


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