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2022年3月5日(土)

数千万人が「死の危険に」

国連人権弁務官 ロシアに戦闘停止を要求

 国連人権理事会は3日、ジュネーブの国連欧州本部でウクライナ情勢に関する緊急討議を開きました。ウクライナの要請で招集されたもので、ロシアの人権侵害に対する特別調査委員会の設置が提案されています。

 バチェレ国連人権高等弁務官は、ロシアの攻撃で「数千万人のウクライナ人が、潜在的に死の危険にさらされている」と警告。人口密集地への砲撃や、病院、学校、幼稚園への大規模な被害、救急車への攻撃が起きているとして、戦闘の即時停止を求めました。

 ウクライナのジェパル外務次官は、「人権原則の存亡の危機」だと強調。同外務次官は、ロシアが侵攻したクリミアから2014年に娘とともに脱出した体験に触れつつ、「核のボタンを手にした戦争犯罪人が、国際法やルールに基づく秩序を無視して戦争を起こした」と非難。調査委員会の設置を強く訴えました。

 討議では、「ファシズム打倒で共にたたかった国がこのような国際法の侵害を行うのは言語道断だ」(英国)、「主権、領土保全の尊重は、1955年アジア・アフリカ会議のバンドン10原則、東南アジア友好協力条約でもうたわれている」(インドネシア)などと批判が相次ぎました。

 中国は「人権の政治利用反対」を理由に、調査委員会の設置に反対を表明しました。


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