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2022年3月2日(水)

強制不妊 上告やめて

被害者ら国に要請、会見

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(写真)手話で伝える石野富志三郎さん(左端)と弁護団、原告の人たち=1日、厚生労働省

 旧優生保護法下で不妊手術を強制されたとして、被害者が国に損害賠償を求めた訴訟で国に賠償を命じた大阪高裁の判決を受け、被害者・家族の会と全国の弁護団らは1日、厚生労働省に要請書を提出し、上告を断念するよう求めました。

 要請後の会見で、大阪弁護団代表の辻川圭乃(たまの)弁護士は、「障害者への差別や偏見があり、今でも声をあげられない人がたくさんいる。国は全ての人を救済してほしい。そのためにも上告すべきでない」と語りました。旧法は立法府が障害者に対し「不良」の烙印(らくいん)を押し、行政府がそれを強行に推し進めてきたと批判。そうした国の動きは障害者に対する偏見・差別を助長し、人権侵害だと強調しました。今回の判決は、司法府の役割を果たしたものであると評価しました。

 被害者は高齢になっており、全国25人の原告のうちすでに4人が亡くなっています。全日本ろうあ連盟理事長の石野富志三郎さんは手話で、「知人の聴覚障害者夫婦も亡くなられ、(救済が)間に合わなかった。二度と同じことが繰り返されないように社会に訴えていきたい」と語りました。

 11日には東京訴訟の控訴審判決があります。全国弁護団・共同代表の新里宏二弁護士は「一刻の猶予もない。大阪の判決を確定し、東京でも勝利する」と述べました。

 東京訴訟の原告の一人北三郎さん(仮名)は、自身のこれまでの苦しみを語り「これ以上被害者を苦しめないでほしい」と力を込めました。

 同種の訴訟をめぐって、これまで6地裁で判決が出されましたが、いずれも国家賠償は退けています。


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