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2022年2月5日(土)

きょうの潮流

 「核兵器は“絶滅”だけを目的とした狂気の兵器です。人間として認めることのできない絶対悪の兵器なのです」。結成65年を迎えた日本被団協の「原爆被害者の基本要求」で、被爆者が核廃絶を世界に訴えつづけてきた原点です▼核兵器禁止条約が発効したいま、次世代に核廃絶の願いを託すために編まれたのが、『被爆者からあなたに~いま伝えたいこと』(岩波ブックレット)です▼「それまでの兵器と決定的な違いは、人間の細胞を破壊し、遺伝子を傷つける『放射線』を出したこと。恐ろしさは、その影響が長くつづくことにあります」「感染症や地球環境の危機の時代に核兵器は無力。無駄、有害のみの存在です。人間が生み出した核兵器は、人間の力で、なくすことができる。核時代を終わらせる知恵と勇気を受け取ってほしい」と▼被団協結成に至る経過もスケッチ。きっかけは1954年3月、アメリカが太平洋ビキニ環礁で強行した核実験で、第五福竜丸をはじめ多くの漁船が被ばくしたビキニ事件でした▼全国に広がった原水爆実験反対の署名運動から55年8月に被爆地・広島で開かれた第1回原水爆禁止世界大会。「核兵器の被害者」を代表して被爆者と一緒に核実験の犠牲になった第五福竜丸の久保山愛吉氏の妻・すずさんが訴えたと紹介されています▼ヒロシマ、ナガサキ、ビキニを繰り返すな。被爆者のたたかいをこの冊子にも学び核実験被害者の苦難に思いを寄せ、日本政府は禁止条約に参加せよ、の行動を全国で。


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