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2022年2月1日(火)

きょうの潮流

 紙を手に入れることにも大変苦労した。小さくたたみどこかに隠して手渡しするためには、なるべく薄く丈夫な和紙が必要だった―。創刊発行者の妻が当時の状況を語っています▼軍国日本による中国侵略がさしせまった1928年2月1日。日本共産党の中央機関紙「赤旗(せっき)」が産声をあげました。発行部数は800部ほど。特高に気づかれないよう数軒の店から美濃紙を買い、寝食を忘れて印刷。架空の発送元を使い、筒状にして各地に送ったといいます▼労働運動から共産党に入り「赤旗」の編集発行に携わった斎藤久雄さん。その活動を支えた妻・山田フミさんの秘話が本紙に掲載されたことがあります(1990年4月15日付)。大衆の前に党が公然と姿を現した実感や、わずか4号で大弾圧にあったことも▼今年は日本共産党の創立百周年。主権在民や侵略戦争反対、国民生活を守ることを掲げ、ときの天皇制政府から非合法とされた党の主張を国民のなかにひろげる。その役割を担ったのが「赤旗」でした▼真実を突き止めることを一生懸命、地道にやっている。事実の積み重ねによる説得力がある。こんにちの「赤旗(あかはた)」に寄せられた識者の声です。信頼のなかには、軸足をさだめ、なにものをも恐れずに真実を追求してきた伝統が脈々と息づいています▼戦前戦後を通し、「赤旗」を手にしたことで人生が変わったという人は少なくありません。暗闇のなかでもフミさんは自分たちの活動を信じていました。そこに、未来があることを。


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