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2022年1月20日(木)

「安全より利益優先させた」

米竜巻 屋根崩落で従業員死亡

遺族 アマゾン提訴

 【ワシントン=遠藤誠二】昨年12月に米南部・中西部を襲った竜巻で、イリノイ州エドワーズビルにあるインターネット通販大手アマゾンの集配所の屋根が崩落し、死亡した従業員の遺族が17日、アマゾンを相手に損害賠償を求める訴訟を初めて起こしました。


 訴えたのはアマゾンの配送トラックの運転手オースティン・マキューウェンさん(26)の遺族です。竜巻が集配所を襲う前に、会社側が十分な警告を発しておらず、従業員を安全な避難場所に導かなかったと主張しています。

 同集配所では、マキューウェンさん以外に5人が亡くなっています。

 現地メディアは、母親のアリスさんが17日の記者会見で、「アマゾンは(クリスマス)休暇シーズンを前に、私の息子や他の犠牲者の安全より利益を優先させた」と語ったことを伝えています。

 エドワーズビルの集配所で起きた竜巻被害をめぐっては、アマゾンの当時の対応や日常の安全対策に対して批判が噴出。犠牲者の一人ラリー・バーデンさんが竜巻襲撃前に、「アマゾンはわれわれを家に帰らせてくれない」と交際中の女性にメッセージを送っていたことが明らかになっています。

 米労働安全衛生局(OSHA)は被害を受けて、会社側の対応に問題がなかったか調査を開始しました。

 アマゾン創業者で前最高経営責任者(CEO)のベゾス氏が設立した宇宙開発企業「ブルー・オリジン」は事故直後に、3回目の宇宙有人飛行を実行。このことも批判をあびています。


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