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2022年1月10日(月)

きょうの潮流

 きょうは成人の日。各地で華やかな成人式が開かれる一方、変異株が急拡大する地域では式典の中止や延期が相次いでいます。新たな門出を覆う影は、社会や政治のありようとも無関係ではないでしょう▼2022年の新成人は120万人で過去最少となりました。しかし今年の4月1日からは1、2学年下の後輩たちが加わります。民法が改定され、およそ140年ぶりに成人年齢が18歳に引き下げられるからです▼「自分がおとなになったな」と感じた瞬間は? 民間の研究所が、こんな若者調査をしたことがあります。最も多かったのは「昔に比べ性格が丸くなったと感じたとき」。感情のコントロールができるようになったという意味合いです▼結婚や出産、就職や経済的に自立したときも上位に並んでいます。人生の転機、生活や環境の大きな変化を経験し、それがおとなの自覚へとつながっているようです。一方で8割以上が精神年齢は実年齢よりも下だと答えています▼成人年齢の引き下げは若者の自己決定権をひろげ、社会参加を促します。国際的にも18歳が主流です。しかし日本には、それを受け入れる社会の仕組みや対策が整っていないことも現実です▼少年法の改定による厳罰化や消費者被害の拡大をはじめ、課題や国全体にあたえる影響を懸念する声は各界から。また自立を保障する基盤や施策も乏しく、いまも多くの若者がコロナ禍で苦しんでいます。新成人が胸を躍らせ、喜んで仲間入りできる社会をともにつくりたい。


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