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2021年12月12日(日)

きょうの潮流

 「助産師をめざそうと思う」。高1の娘が高校入学後まもなく、そう話していました。人権尊重にもとづく包括的な性教育のできる助産師になりたいのだと。これまで「まともな性教育なんて受けたことないから」▼ユーチューブで性教育について語る助産師、シオリーヌさんの動画が目に留まったらしい。刑法は性行為に同意する能力があるのは13歳以上と規定。それなのに、性や生殖に関する知識はその年齢になっても学校では教わらない…。娘はその矛盾に疑問を抱いているようです▼性暴力を受けても本人が自覚するまでに時間がかかることも。障害のある人や親から愛情を注がれずに育った人の中には、やさしくしてもらったと思い込んでしまう人も少なくないといいます▼そうした人たちにとって性教育は「人間の尊厳に気づかせ、自己肯定感を育て、人間の平等・同等を学ぶ人間回復の教育」だと障害児学級の元教員は語ります。被害者が被害を認識し、じっくりと時間をかけて加害者に対するアクションを起こすことが回復への道だと▼互いの性を尊重する人間関係を築くために、科学的で包括的な性教育が必要では―。共産党の田村智子副委員長が参院本会議の代表質問で岸田文雄首相に迫りました。いまの性教育には科学的知識も人権の視点も欠けています▼自身の生と性のすばらしさに気づくことで、他者を尊重できるように。そのためには包括的な性教育の実施が求められます。性暴力の加害者も被害者も出さないためにも。


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