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2021年11月5日(金)

COP26inグラスゴー

先住民と対話の場を

ペルー・チリの参加者が集会・要請

写真

(写真)ひざまずいて大地への感謝を示す先住民ら。右から3人目はシュミットCOP前議長=3日、グラスゴー市内(桑野白馬撮影)

 【グラスゴー=桑野白馬】南米ペルーやチリの先住民代表が3日、英グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)会場で、地球温暖化対策の国際交渉に先住民族との対話の場を設けるよう要請する「ミンガ(集会)」を行いました。

 集会で発表された声明は、世界の多様な生物の70%が先住民の住む地域に集中していると紹介し「先住民が置かれた状況や提案を含めずに、気候変動の解決策を語ることはできない」と指摘。「気候正義の実現は、人種、社会、経済的な正義の実現である」として、「全員を巻き込む必要がある」と訴えました。

 参加者は、アシの茎を組み合わせてつくった楽器サンポーニャや、鈴を束ねたカスカベルを鳴らして「自然をはぐくんできた地球に感謝」しました。また、前回COP25の議長を務めたチリのシュミット氏に、COP25で確保された先住民のための交渉場所を、COP26でも設けるよう要望書を提出しました。

 チリ中南部に住む「マプチェ族」のマチ・キラケオ代表は「わたしたちは海、川、山、森を守ってきた。自分たちのコミュニティーを守るためだけではない。世界を守るためだ」と強調。温暖化対策を口実とした無計画な植林や、森林伐採が独自の文化や風習を壊していると指摘し「世界のメディアは、私たちへの収奪についてもっと報じてほしい」と語りました。

 集会に先立ち、今回のCOP議長国・英国のシャーマ議長に対しても同様の要望書を提出しました。


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