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2021年11月4日(木)

きょうの潮流

 高校の授業で先生が呼びかけます。男女平等を進めるためには、具体的にどんなことが必要だと思いますか。日本ではあまり見られない光景です▼ここは北欧アイスランド。大学まですべての教育課程でジェンダー平等を教えることがすすめられ、女性の社会進出についての授業が毎日のように行われている高校も。テレビのニュースで紹介されていました▼男女平等度をはかる指数で12年連続1位の国。賃金格差を違法とする法律を世界で初めて施行し、50人以上が働く企業の女性役員を4割以上とすることも義務づけています。父親の育休制度もいち早く導入し、その間の給与の8割は国から支給されます▼首相も女性で9月の議会選挙では過半数には届かなかったものの63議席中、女性議員が30議席を占めました。転じて日本はどうか。先の衆院選で女性議員の割合はさらに少なくなり9・7%。人口では女性が半分をこえているのに国会議員は中高年の男性に偏っています▼そんなゆがんだ姿は社会の至るところに。厚労省の自殺対策白書によると、コロナ禍でとくに働く女性の自殺者が増えています。不安定な雇用や働きづらさ、立場の弱さに追い打ちがかかり、女性を追い詰めています▼小田急線の殺傷事件をはじめ、日常生活を脅かす暴力、性犯罪も絶えません。ようやく日本も政治の争点の一つにあがってきましたが、ジェンダー平等の実現は死活問題。日々恐怖や不安にさらされている女性たちにとっていま目の前にある危機です。


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