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2021年10月16日(土)

囲碁新人王戦

外柳三段 完勝V

対応冷静「のびのび打てた」

写真

(写真)終局後、検討を行う外柳是聞三段(手前左)と上野愛咲美女流棋聖。立会人の蘇耀国九段(奥左から5人目)、「しんぶん赤旗」の小木曽陽司編集局長(奥左端)=15日、東京都千代田区の日本棋院

 第46期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負は15日、外柳是聞三段(26)が決勝の大舞台に懸ける強い思いを見せ、第3局を完勝して新人王を獲得。優勝で有終の美を飾りました。

 第1局は互いに決め手を欠いて形勢は二転三転、最終的には外柳三段が制し、第2局は上野女流棋聖が勝ったものの、途中形勢を損ねてAIの評価では敗北必至のところまでいってからの逆転劇。終局後、ともに勝った側が「反省」を口にする場面もありました。

 迎えた第3局。握り直して上野女流棋聖の先番。序盤、白34の出切りから上辺中央でたたかいがおこり、白56で中央黒二子を抱えて外柳三段のペースとなりました。

 ところが白70ノゾキが悪手となって、上辺の分かれで黒が盛り返しました。

 下辺を守った白110に対し黒は111ツケから仕掛けたものの、白120ツギまで、逆に白が下辺を大きく広げて形勢は白の優勢となりました。

 白は128から134、138と左辺黒模様を荒らすことに成功。形勢ははっきり白良しとなりました。

 黒は147の中央への打ち込みで勝負をかけましたが、白は冷静に対応。その後ヨセ勝負となり、盤面でもいい勝負となり、黒投了やむなしとなりました。

 敗れた上野愛咲美女流棋聖(19)は「(敗れた)第1局目で絶望してしまった。第3局まで打つことができて、勉強にもなり、良かった」と三番勝負を振り返りました。

 外柳三段は「準備をする過程では眠れなかったり、食事がおいしくなかったり、苦しいときもあった」と明かし、「厳しいたたかいになると思っていたが、第3局はのびのび打てた」と、完勝の手ごたえを笑顔で語りました。

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