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2021年10月14日(木)

きょうの潮流

 夜明けの光が差し、明るくなる「シャオシャオ(暁暁)」。つぼみから美しい花が咲き、未来へつながっていく「レイレイ(蕾蕾)」。上野動物園で生まれた双子のパンダにそんな思いを込めた名前がつけられました▼命名後に公開されたよちよち歩きの映像にほっこりとした人も多いのでは。一般公開は来年1月の予定ですが、アメ横辺りでは店頭にパンダのぬいぐるみやTシャツ、バッグやマスクが並んでいました。なかには名前入りの双子パンも▼日本で最初にパンダを飼育した上野動物園にとっても双子の誕生は初めて。野生のパンダが生息する中国の保護センターをはじめ周りの協力を得ながらの子育てだといいます。いまは世界中の動物園が力を合わせパンダの研究や普及活動にとりくんでいます▼一時は絶滅の危機といわれましたが、この間の努力の結集で野生は1800頭を大きくこえ、飼育下では600頭を数えるまで増えました。ただし、森林破壊や生息地の分断で今後が保証されているわけではないとの指摘もあります▼いま、中国で生物の多様性をどう守っていくかをテーマにした国連の会議が始まっています。2010年に日本が議長国を務め採択された「愛知目標」につづく、新たな国際目標の採択をめざして▼会議は生態系の保全で世界は正念場を迎えたと。いまや人や動物、生態系の健康を一つの健康と捉える「ワンヘルス」の時代。各国の姿勢は未来につながります。多くのパンダが息づく豊かな地球を守るためにも。


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