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2021年10月4日(月)

きょうの潮流

 実りの秋、新米をかみしめる季節です。コシヒカリ、ひとめぼれ、ヒノヒカリ、あきたこまち…。列島各地でつくられたたくさんの品種がスーパーに並んでいます▼五穀豊穣(ほうじょう)、豊年満作。この国は昔から豊作を願い、祝ってきました。ところが、それを喜べない事態が起きています。米価の大暴落です。コロナ禍で外食向けの需要が落ち込んで、例年の3倍以上の在庫を抱え込むところも▼「出荷のたび米1俵に5千円札を付けて出すようなもの」「茶わん1杯のご飯が10円ほどにしかならない」「コメつくって、飯食えねー」。あちこちからふきだしている農家の悲痛な叫びです▼手だてを打つどころか、政府は逆に77万トンもの米の輸入を続けようとしています。先の「コメ危機打開」集会では、政府に過剰米の買い上げを求めるとともに、それを食べたくても食べられない国民に回すことを訴えました▼いまや日本の食料自給率は過去最低の37%。この半世紀の間に半減し、食料の6割を他国に頼るありさまです。アメリカいいなりで輸入を歯止めなく拡大する一方、減反を強いて国内の農業を切り捨ててきた自民党政権。その罪は営々と受け継いできた瑞穂(みずほ)の衰退となって表れています▼農林水産業への支援を強め食料安全保障を確保する―。市民連合と野党は共通政策に掲げています。安心してコメづくりを続けられ、食料自給率も高める。日本の食と農を守るため、党派をこえて力を合わせる。豊かな実りを喜べる国をとりもどすときです。


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