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2021年9月29日(水)

米海兵隊 自動回転の訓練なし

オスプレイ 航空法「違反」

日本平和委・本紙が調査

 米海兵隊MV22オスプレイの訓練マニュアルに、回転翼機(ヘリコプター)が飛行中にエンジンが停止した場合に滑空して着陸するオートローテション(自動回転)の訓練の項目がないことが日本平和委員会と本紙の調査でわかりました。オスプレイは、日本国内で回転翼機として運航できる航空法の要件を満たさない「違法」な機体であることが改めて浮き彫りになりました。(佐藤つよし)


 日本の航空法では「回転翼航空機は全発動機が不作動である状態で、自動回転飛行により安全に進入及び着陸できるものでなければならない」(航空法施行規則付属書第1)と規定しています。

 しかし、米海兵隊のMV22Bの訓練・準備マニュアル(2018年4月16日)には、オートローテーションの記述は陸上の学校での教育1カ所で、指導下の操縦士に空気力学について「どうV22に適用するかの入門的知識を持たせる」ことを目標にする「議論」だけです。海兵隊の他のヘリのマニュアルでは、実機とシミュレーター(模擬訓練装置)の訓練を明記しています。

 防衛省は、12年の普天間基地(沖縄県)へのMV22配備や20年の木更津駐屯地(千葉県)への陸自オスプレイ配備の際に、シミュレーターの視察結果として「オートローテーション機能を有していることを確認」したと説明していました。

うそ明白に 飛行やめよ

 日本平和委員会の千坂純事務局長の話 私たちは何度も交渉でこの問題を追及し、防衛省は「オートローテーション機能はある。訓練はシミュレーターでやっている」と強弁していました。そのうそがはっきりしました。この間も山形、仙台空港への緊急着陸をくり返しています。オスプレイを配備・飛行させることは人命を脅かす重大問題です。ただちに配備・飛行を中止せよの声を広げていきたい。


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