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2021年9月23日(木)

国連総長「格差・分断克服を」

国連総会で呼び掛け

 【ワシントン=島田峰隆】米ニューヨークで開催中の国連総会で21日、加盟国の首脳らによる一般討論が始まりました。グテレス事務総長は、新型コロナウイルスの世界的大流行や気候危機のなかで「不信という病」が広がっていると指摘。世界に拡大した格差や分断に「今こそ橋をかけなければならない」と語りました。

 グテレス氏は冒頭、「われわれは間違った方向に進んでいる」と指摘。新型コロナワクチンをめぐる先進国と途上国の格差や、深刻化する気候危機に触れました。平和、気候、貧富、ジェンダー、デジタル、世代という六つの分野で広がる格差や分断を克服するよう呼び掛けました。

 平和の分野ではアフガニスタンやミャンマーの情勢に触れ、「地政学的な分断が国際協力を阻んでいる」と指摘。名指しは避けつつも米中両国を念頭に「世界の二つの経済大国が対立していては経済や開発の課題に対処することはできない」と述べました。

 気候危機をめぐっては、先進国と途上国の信頼をつくり、10月末からの国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を成功させるよう要求。「他国待ちにならず行動を始めてほしい」と各国に求めました。

 ジェンダー格差の克服では「政府、企業、機関に対し、基準やクオータ制の導入を含めて、指導部から大胆な行動をとることを求める」と述べました。

 一般討論は27日までオンラインと現地での演説を組み合わせた形で行われます。


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