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2021年8月30日(月)

投票権の抑圧に抗議

キング牧師演説の日 米首都で数千人

「声届かず差別また広がる」

 【ワシントン=島田峰隆】米首都ワシントンで28日、共和党が州レベルで進める投票権抑圧に抗議する集会が開かれました。非営利組織「黒人の有権者は大事だ」など70を超える団体が共同で開催。米メディアによると数千人が参加しました。


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(写真)28日、ワシントンで開かれた投票権抑圧に抗議する集会の参加者(島田峰隆撮影)

 58年前の1963年同日には「ワシントン大行進」が行われ、公民権運動の黒人指導者マーティン・ルーサー・キング牧師が「私には夢がある」と題して演説。64年の公民権法、翌年の投票権法の実現につながりました。

 58年前と同じリンカーン記念堂前に集結した参加者は「私たちの1票は私たちの声」「投票する権利を守ろう」などと書いたプラカードを掲げました。

 反貧困運動の連合体「貧者の行進」を率いるバーバー牧師は、少数派人種を狙い撃ちにした投票権抑圧が「実際は黒人住民だけではなく正義に対する攻撃になっている」と指摘。投票権が行使できなければ、最低賃金の引き上げ、医療や教育の充実、警察改革など国民の要求実現が阻まれると強調しました。

 演説した人たちは、州レベルの動きを止めるため、全有権者に投票権を確実に保障する「投票権利法案」を連邦議会で早期に成立させるよう訴えました。

 ワシントン在住のジュウェヌレン・コーリーさん(68)は「人種差別は少しずつ減ってきたが、投票権が奪われれば声が届かず差別がまた広がる。必ず抑圧を止めたい」と話していました。

 米民間団体「ブレナン・センター・フォー・ジャスティス」によると7月時点で、投票権抑圧の措置を盛り込んだ法案は49州で400本以上提出され、これまでに少なくとも18州で30本が成立しました。


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