2021年8月12日(木)
きょうの潮流
「孫は祖父母が遭遇しないような暑い日と大雨を何度経験するのか?」。国立環境研究所などが今年、こんな表題の論文を学術誌に掲載しました▼2040年まで生きる祖父母のもとで、20年に生まれた孫が80歳まで生きると想定し予測したものです。それによると、温室効果ガスの排出削減が進まないと、日本では祖父母が一生の間に一度も遭遇したことのない暑い日を、孫世代は400回程度経験するといいます▼地域によって予測は異なり、アフリカ北部など熱帯地域になると1000回以上にも。気候変動による極端な気象現象は世代間、地域間で不公平さを強めます▼国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が気候変動の自然科学的根拠についての最新報告書を公表しました。8年前の報告書で「可能性が極めて高い」と表現した人間活動が及ぼす地球温暖化への影響について、「疑う余地がない」と初めて断定しました▼報告書は産業革命前からの世界の平均気温はすでに約1・1度上昇しており、21~40年の間に1・5度を超える可能性が高いと指摘。気温が1・5度上がれば、半世紀に1回の極端な高温が約9倍に、10年に1回の豪雨が1・5倍に増えると予測しました▼日本を含む東アジアでは豪雨の頻度や強度が増え、地すべりの増える地域があるとも。温暖化が私たちを脅かす極端な気象現象を招く危険に警鐘を鳴らしています。それでもなお、温暖化の最大の原因・石炭火力を維持するのか、日本の責任が問われます。








